グリーン住宅ポイントと次世代住宅ポイントの違い

2021/6/9

グリーン住宅ポイントと次世代住宅ポイントの違い

2021年度、国土交通省が実施するグリーン住宅ポイント制度。

対象のお家を建てた、または購入やリフォームをした人が、事務局に申請することでポイントが付与され、そのポイントでさまざまな商品と交換することができる仕組みです。

では、前回(2019年度)におこなった次世代住宅ポイント制度と変わった点はあるのでしょうか?


新型コロナウイルスの影響で、私たちの生活は2年前とはガラリと変わりました。
いわゆる「新しい生活様式」に合った住宅も対象になりましたので、ぜひこの記事で確認してみてください。

目次

    グリーン住宅ポイント・次世代住宅ポイントの制度概要について

    グリーン住宅ポイントとは?

    グリーン住宅ポイントとは?

    グリーン社会の実現および地域における民需主導の好循環の実現等に資する住宅投資の喚起を通じて、新型コロナウイルス感染症の影響により落ち込んだ経済の回復を図るため、一定の性能を有する住宅を取得する者等に対して、「新たな日常」及び「防災」に対応した追加工事や様々な商品と交換できるポイントを発行する制度です。グリーン住宅ポイント事務局公式サイト 「制度概要」より抜粋

    次世代住宅ポイント制度とは?

    一定の省エネ性、耐震性、バリアフリー性能等を満たす住宅や家事負担の軽減に資する住宅の新築やリフォームをされた方に対し、さまざまな商品と交換できるポイントを発行する制度です。次世代住宅ポイント事務局公式サイト 「制度概要」より抜粋

    両者の違いを確認してみましょう

    制度概要を見ると、省エネ住宅、耐震構造、バリアフリー化など環境保全・災害対策・高齢化社会・一億総活躍社会で働き方改革を推進する日本の課題に焦点を絞った内容であることがわかります。

    グリーン住宅ポイントは、前回の次世代住宅ポイントの制度内容を継承しているものがほとんどです。
    しかし、「新たな日常」=新型コロナウイルスにより変化した生活様式と「防災」に対応した追加工事交換がポイントの要件に入っています。

    その点が今回一番変わった点になるのではないでしょうか。

    詳細については後ほどご紹介します。

    グリーン住宅ポイント・次世代住宅ポイントの相違点は?

    比較表

    比較表
    両者を表にしました。

    新型コロナの各対応で財源が疲弊しているとはいえ、予算は1,000億円超え、一人当たりの保有ポイントも上限が100万ポイントまで引き上げられています。

    今回の制度に政府がどれだけ期待しているのかが分かるのではないでしょうか。

    対象住宅のタイプ

    今回のグリーン住宅ポイントでは、「賃貸住宅の建築」も対象となります。
    前回の次世代住宅ポイントは、申請者が必ずその住宅に居住しなければいけないという条件でした。

    事業予算

    前回とほとんど変わらない準備予算額です。

    申請者

    前回と変わらず、工事の発注者(住宅の所有者)以外には施工業者が代理申請できます。

    ポイント発行申請の期間

    次世代住宅ポイントの際に、新型コロナウイルス感染症の影響を受けなかった人①と、資材が届かない、人手が足りず工事が滞るなどしたために影響を受けた人(証明書が必要)②で急遽期間が別で設けられました。①は約9か月、②は3か月間でした。

    グリーン住宅ポイントは、特段の事情がない限り、約半年間の予定です。

    ポイントの商品交換申請

    こちらも新型コロナ感染症の影響で手続きが滞った人のために、影響を受けなかった人①と受けた人(証明書が必要)で期間が分かれています。①は約1年、②は半年間でした。

    グリーン住宅ポイントは特段の事情がない限り、約7か月間の予定です。

    付与上限ポイント数

    グリーン住宅ポイントは、ポイント発行を申請して、無事審査が通ると最大で100万ポイントが付与されます。

    次世代住宅ポイントの約2倍と大きく異なるので、この機会を見逃さないようにしましょう。

    ポイントの利用方法

    次世代住宅ポイントは商品の交換のみでしたが、グリーン住宅ポイントは商品の交換と、追加工事の交換の2種類から選択することができます(賃貸住宅を除く)。

    完了報告(工事完了前ポイント発行申請を行った場合)

    工事完了報告とは、ポイント発行申請を各工事が終わる前に行った場合に必要な手続きのこと。
    申請の内容通りに工事が行われたことを事務局に申告する必要があります。
    2021年10月31日の「ポイント発行申請期限」までに工事が終わらない場合などに活用しましょう。

    工事完了報告は、工事内容や新居の居住階数によっても報告期限が異なります。
    最長で2023年4月30日までに工事の完了報告を事務局におこなえば、問題ありません。

    詳細は、グリーン住宅ポイントの各スケジュールを確認してください。

    追加工事交換の「新しい日常」とは?

    新型コロナウイルスの影響で、私たちの生活様式は大きく変化しました。
    テレワークなどでおうち時間が増えた「新しい日常」を、快適に過ごせるようにするためのリフォーム工事などです。

    どういった工事なのか内容を下記に紹介しますので、あと少しリフォームしたい、キッチン周りを充実させたいなどありましたら、今回の制度実施中にポイントと交換して追加工事を検討してみてはいかがでしょうか。

    ワークスペース設置

    • 屋内ワークスペースの設置
    • テレワーク関連設備の設置
    • 間取りの変更
    • 屋外ワークスペースの設置
    • 共用ワークスペースの設置

    音環境向上工事

    • 防音設備の設置

    空気環境向上工事

    • 換気設備等の設置
    • 空気浄化作用のある製品の設置

    菌・ウイルス拡散防止工事

    • 非接触型設備の設置
    • 玄関周り等の洗面化粧台・手洗い器・立水栓の設置
    • 抗菌・抗ウイルス建材の設置

    家事負担軽減に資する工事

    • キッチン周りの設備の設置
    • 浴室周りの設備の設置
    • 洗面所周りの設備の設置
    • トイレ周りの設備の設置
    • 宅配ボックスの設置
    • 家事負担を軽減する収納の設置

    紹介した工事項目を確認すると、大掛かりな改修が必要なのではないかと考える人もいるかもしれません。

    しかし、本棚などの棚や引き出しを設置する、天井や壁にプロジェクターやモニターを設置するという比較的簡単な施工内容でもポイントを使用することができます。

    工事費や取付工事のための人件費などは高額です。

    そのことを考えると、もらったポイントで交換できるというのはありがたいですね。

    まとめ

    お家を購入する・大規模なリフォームをするのは、一生に一度あるかないかの大きなお買い物と言えます。

    ぜひそのような大きな節目で後悔が無いようにしっかりとスケジュールやポイントを確認して、賢く新生活をスタートしましょう。

    ※本記事は、2021年3月下旬に執筆しています