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グリーン住宅ポイント制度「追加工事」でおすすめの施工例
2021/4/28
グリーン住宅ポイント制度では、これまでの次世代住宅ポイントなどとは異なり、獲得したポイントを追加工事の費用に充当することができます。
ポイントの使いみちが広がったことで、よりお客様へのご提案に幅を持たせられるのではないでしょうか。
この記事では、追加工事交換の施工例として掲げられているものを確認しながら、お客様への提案例をご紹介していきます。
目次
「追加工事交換」とは
「追加工事」と聞くと、最初の契約から新たに追加して契約書を取り交わさなければいけないようなイメージがありますが、そんなことはありません。
最初の工事契約内容に対象となる工事が含まれていた場合でも、獲得した(する予定の)ポイントを充当することができます。
(※申請時に追加工事交換内容がわかるよう、書類を作成する必要があります)
お客様にとっても見た目上「費用を抑えられる」というメリットがあるのです。
グリーン住宅ポイント制度「追加工事」の対象となる工事
グリーン住宅ポイント事務局から提示されている追加工事の対象は以下の通りです。
「新たな日常」に資する追加工事
- ワークスペースの設置
- 音環境向上工事
- 空気環境向上工事
- 菌・ウイルス拡散防止工事
- 家事負担軽減に資する工事
もう少し各項目を具体的にすると
- 本棚や棚・引き出しの設置
- 天井・壁に固定する照明・映像器具・スピーカー等の設置
- 間仕切りの設置や撤去
- 換気・通風機能付きドアの設置
- タッチレスの水栓・玄関ドア・照明スイッチ等の設置
- 抗菌・抗ウイルス建材を使用した壁・床・手すり・ドアノブ等の設置
- ビルトイン食器洗機の設置
などが挙げられます。
この1年余りで働き方など生活スタイルが大きく変わった方、衛生意識が変わった方、小さいお子様がいる方などには特にクリティカルな工事内容になっているはずです。
防災に資する追加工事
- 停電・断水対策
- 水害・台風対策
- 地震対策(躯体に関する耐震対策を除く)
- 蓄電池・太陽光発電の設置(配線・分電盤工事を含む)
- 貯水システムや雨水タンクの設置(配管工事を含む)
- 屋根瓦や窓ガラスの飛散防止
- 家具固定危惧の設置
などが挙げられます。
実際にどんな提案をする?施工例を確認
理想とする住まいの形は人それぞれなので、一概にこれをやっておくべき、というメニューは存在しません。
各家庭の状況、家の条件に合わせて適切な提案をするのが基本です。
それでも、たくさんある追加工事交換の例の中から何をしたらいいかと悩む方がいらっしゃった時のために、ぜひご提案したい追加工事交換の具体的な例をご紹介します。
60万ポイント以上保有する方へのご提案例
太陽光発電システムの設置
- グリーン住宅ポイントのポイント獲得対象外
- 60万pt以上保有者=新築住宅購入者
- 自己負担費用を抑えて太陽光発電システムを導入できる
- 電気代の高騰など、将来的なランニングコストを考えるとお得
- 売電収入を得られる
最大100万ポイントを獲得することができるグリーン住宅ポイント制度。
多くのポイントを獲得した方におすすめしたいのが、太陽光発電システムの導入ではないでしょうか。
60万ポイント以上を獲得できるのは、新築住宅を獲得する方に限られています。
住宅を新築するタイミングが、太陽光発電システムの導入のタイミングとして適していることは言うまでもありません。
太陽光発電システムの導入そのものはグリーン住宅ポイントのポイント獲得対象外となるため、すべての費用を自己負担する必要があります。
獲得したポイントを工事費用に充てられる追加工事で太陽光発電システムを導入することが、お得に太陽光発電システムを導入できるチャンスとお伝えしましょう。
なお、認定長期優良住宅でポイント申請をしている方の場合、屋根の上に太陽光発電システムを導入することで耐震性の基準を下回ってしまい、そもそも認定を取り消されてしまう可能性もあるため、注意が必要です。
また、当初から太陽光発電システムありきの申請を行う場合(ZEH等)、その条件を満たすために必要な設備への工事代金は追加工事の対象となりません。
その他のポイントとしては、太陽光発電システムを導入しても10年後にはトータル収入がプラスになるモデルが存在します。
また、売電収入および再生可能エネルギー発電促進賦課金を支払っている以上、太陽光発電システムで売電を行ったほうがメリットがある、というのもポイントとしてお伝えしましょう。
20万~45万ポイント保有する方へのご提案例
衣類乾燥機の設置
- ランニングコストが安い
- 乾燥に50分と時短実現可能
- ポイント数によっては自己負担0で導入可能
新築住宅の獲得時ほどはポイントを得られなかったものの、それなりのポイント数を保有している方には衣類乾燥機の導入をご提案してみてはいかがでしょうか。
特に、子育てをしているご家庭や共働きの家庭など、家事にかかる負担をできるだけ少なくしたいというお考えをお持ちの方にご提案すると響く内容です。
乾燥機付きのドラム式洗濯機なども広く普及していますが、やはり乾燥に時間がかかること、ランニングコストがかさむことがデメリットとして挙げられます。
その点、ガス式の衣類乾燥機であれば
- 乾燥時間50分(容量等による)
- ランニングコストが安い
ガス管の工事が必要になりますが、リフォームや既存住宅の獲得でも導入が比較的簡単にできることも、お客様にとっては響く内容になるのではないでしょうか。
費用面を考えても、所持ポイントによってはすべてをポイントで賄うこともできるため、新しく洗濯機を購入するよりも場合によってはお得になります。
ワークスペースの設置
- 自由度の高い簡易間仕切りでライフスタイルの変化に合わせた対応が可能
グリーン住宅ポイントを活用して、東京圏から郊外へ移住する方もいらっしゃいます。
さまざまな生活背景があるかとは思いますが、テレワークが中心の生活であったり、ご自宅で働くフリーランスの方も少なくないでしょう。
特に既存住宅の購入をされた方で、そうした自宅での勤務スタイルをとる方にご提案したいのが、ワークスペースの設置工事です。
すでにあるリビングに間仕切りを設置する、電源を新設するのにも費用がかさみますが、ポイント数によっては追加工事ですべて賄える可能性も。
間仕切りであれば、家族の生活スタイルの変化に合わせて柔軟に活用することができる、など、お家の使い方の幅が広がる点をメリットとしてお伝えしましょう。
施工内容 | 費用目安 |
間仕切り設置 | 15~25万 |
電源の新設 | 10万 |
合計 | 25~35万 |
※あくまでも参考であり、使用する製品等で価格は変動します。
5万~30万ポイント保有する方へのご提案例:
ルームエアコンの設置
- 割引されにくいエアコン設置費用を賄うことができる
お客様にとって意外と痛い出費がルームエアコンに関する費用。
ポイントで賄えるのであればそれに越したことはない、と考える方も少なくないでしょう。
一家に複数台あることが当たり前になっているので、設置費用をポイントで一手に担うことができれば余計な出費を抑えることができます。
設置を検討していなかった部屋にももう一台、をご提案するのも良いでしょう。
ただし、エアコンの設置には注意点も。
グリーン住宅ポイントの追加工事交換にはルームエアコンの設置が「換気設備等の設置」の施工例として含まれています。
しかし、通常の家庭用エアコンは換気機能を有していません。(一部機種を除く)
追加工事交換申請をする際の申請書の書き方に工夫が必要です。
窓を開けた換気を定期的に行う際、部屋の温度を一定に保つためにルームエアコンが不可欠である、などの理由を添えると良いかもしれません。
また、エアコン本体の費用はポイントで賄うことができないため注意が必要です。
食洗機の導入
- 時短実現
- 水道代金の節約
子育て中のご家庭や共働き世帯を中心にご提案したいのが食洗機の導入。
少しでも家事の負担を軽減したいと考える方にはぜひご提案したい工事です。
施工内容 | 費用目安 |
ビルトイン食洗機設置 | 9~25万 |
※あくまでも参考であり、使用する製品等で価格は変動します。
追加工事をお客様に提案する際の注意点
追加工事は、必ずポイント発行申請と同時に追加工事交換申請を行います。
そして、この申請を行うのは施主ではなく工務店・施工業者が「代理申請」という形を取らなければなりません。
ポイントが手元にない時点である程度のポイント獲得見込みを試算し、計画的にお客様へポイント利用を提案する必要があります。
申請に必要な書類はもちろん、各工事が工事完了報告期限までに間に合うのかなど、スケジュール面の確認も必須です。
工期の関係でどうしても十分な追加工事のご提案ができない場合などは、交換商品の提案なども併せて行うようにしましょう。
まとめ
グリーン住宅ポイント制度の目玉ともいえる追加工事交換。
保有ポイント、生活スタイルなどでご提案するべき内容は多岐にわたります。
様々なご提案パターンを検討しておきましょう。
また、追加工事で使いきれなかったポイントが発生した場合は、商品交換の案内も忘れずに行うようにしてください。